先日、予約しておいた『10万個の子宮』がAmazonより届き、読ませて頂きました
著者の村中璃子さんは子宮頸がんワクチンにより10代女子に痙攣や手足が動かないという副反応が生じ、世論が反ワクチンとなっていた時も、外部の圧力に負けず、
『若い女子たちの症状は、本当にワクチンの副反応なのか?』
ということを書き続けていた女医さんです
その功績が認めら、科学雑誌『ネイチャー』などが共催するジョン・マドックス賞を日本人として初めて受賞しました

『子宮頸がんワクチンをめぐるパブリックな議論の中に、一般人が理解不能な形でサイエンスを持ちこみ、この問題が日本人女性の健康だけでなく、世界の公衆衛生にとって深刻な問題であることを明るみにしたことを評価する。その努力は、個人攻撃が行われ、言論を封じるために法的手段が用いられ、メディアが委縮する中でも続けられた。これは困難に立ち向かって科学的エビデンス(証拠)を守るというジョン・マドックス賞の精神を体現するものである。』
日本では毎年3000の命と1万個の子宮が子宮頸がんにより奪われているそうです。
現在、ワクチンの副反応に対する国家賠償請求訴訟が終了するまでに10年を要すると言われ、それが終了するまで、頸がんワクチンの接種勧奨の一時差し控えは撤回されないだろうと言われています。
ですので、あと10年、毎年1万個の子宮が奪われ続ける・・・
そういう意味で村中さんは『10万個の子宮 』という題名にされています。
子宮頚がんはパピローマウイルスにより引き起こされる癌で、最近特に20〜30歳代に増加しています。(この年代の死亡率の第一位です)
若い女性や子育て世代の女性が子宮頸がんに罹患し、妊娠能力や命を失うことは、深刻な問題です。子宮頸がんの予防対策として検診が行われてきましたが、日本の検診受診率が30〜40%台であり、欧米先進国の70〜80%台と比較して低いことから、検診のみでこれ以上子宮頸がんの死亡数を減少させることは難しい状況です。
頚がんワクチンは悪性度の高いパピローマウイルスに対するワクチンです。
子宮頸がんワクチンは2013年に定期接種化され、わずか2ヶ月で『積極的な接種勧奨の一時差し控え』という政府の判断がなされました。接種後に、けいれんする、歩けない、慢性の痛みがある、記憶力が落ちたという神経の異常を訴える人々がいたからです。
これがワクチンによる副反応なのか?
同じような副反応が報告されても、日本と他の国では対応が違いました。イギリスで定期接種導入後、ワクチンの副反応の報告もあったそうですが、2年位で鎮静化してしまいました。(誰しも、新しいワクチン接種後にだるくなったりするとワクチンのせいするという事です)
また、アメリカでは反ワクチン派が科学的根拠のない事をいうと、政府や小児科学会が 『それは間違っていますよ』とちゃんと報道していました。
けれども、残念なことに日本では日本小児科学会元会長や日本自律神経学会理事長など、大御所と思われる医師数人が『ワクチンのせいで脳に炎症が起きた!新しい病気だ!子宮頸がんワクチン関連神経免疫異常症候群(HANS)という名前にしよう!』と言い出しました。
多くの小児科、小児精神科医は、『下痢・嘔吐、月経不順、運動麻痺・脱力・痙攣(転換性障害)、記憶障害、意識喪失、幻覚などを生じる身体表現性障害』という病気を頸がんワクチンが登場する10年以上前から診てきました。
私の専門領域でも、変な事を主張している有名な医師という方はいます
新たな病名を提唱しておけば、それが後々認められた場合、大きな功績となります。一旦HANSという病名を掲げてしまったので、違うと思っても引っ込みがつかなくなってしまったのかもしれません
『ワクチンがなかった時は、何がきっかけでそんな症状がでてたの』と小児精神科の親友にきいてみました
すると、 『きっかけはなくてもなるの。心理的な問題だから、治療も根気が必要で簡単には治らない。
ワクチンの副反応と誤解されている解離性障害・転換性障害っていうのは、昔はヒステリーと呼ばれていた病気。ヒステリーって語源がヒステリアっていう子宮の意味なの。
フロイトの症例では、思春期の少女が誰かに性的欲求を感じ、それを無意識に抑圧して突然に動けなくなったり、過呼吸になったって分析している。ここが賛否両論で、フロイト批判にもつながるんだけど……。思春期の女の子が、ワクチンから子宮や性行為を連想することで、より解離性障害を起こしやすいのかもね~。』
と答えが返ってきました。なるほど!専門家らしい分析です納得、納得












10万個の子宮 ¥1600