27 | 10月 | 2021 | 横浜の美容皮膚科美容外科アンジュール横浜クリニック

こんにちは。初めまして院長の安藤です。

今日は目の下のくま治療についてお話です。🐻

目の下のくまの原因には大きく分けて血行性によるもの、色素沈着によるもの、そしてたるみによる影のくまがあります。

血行性のくまは赤ぐまや青ぐまと表現されることが多く、先天的な要因が大きいのですが、寝不足や体調不良で悪化します。規則正しい生活を心がけつつ、ロングパルスヤグレーザー(ジェネシス)や当院オリジナルのアイクリームで治療をします👁あとは来月メニューアップ予定のスネコス注射も効果に期待が持てます♪

色素沈着は茶ぐまと呼ばれるものです。このタイプは原因を改善しない限り改善できません。原因として挙げられるのは、花粉症のかゆみなどの目のこすりすぎ、刺激の強い化粧品やメイク落とし、睫毛美容液の副反応などです。原因を改善できたらその症状に応じて治療を行います。トラネキサム酸の内服やプラズマアイ、そして来月メニューアップ予定のシスペラの美白クリームもとても有効です。🆕

たるみによるくまは一番改善しやすいタイプです。目の大きさや骨格によって、若いうちから目立っている方もいますが、多くは年齢とともに上眼瞼の眼窩脂肪が重力で下眼瞼の方に落ちてきて、さらにそれを支えている眼輪筋がゆるんでくるため、中年のぽっこりお腹のように目の下がたるんで膨らんでくるのが原因です。さらにさらに、その下の頬の脂肪も下に落ちてくるので、より一層影が目立つようになってくるのです。🌚ちょっと恥ずかしいですが、これは私の8年くらい前の写真です。だいぶ下眼瞼がポッコリしてくまが目立っています。

最近大手美容外科では脂肪を取って治療することを大きく宣伝していますが、眼窩脂肪だけ除去すると、取りすぎて逆に凹んでしまったり、皮が余って皺が増えたり、上眼瞼のボリュームがさらに減少したりするリスクなどがあります。当院でも他院で脂肪を取りすぎてしまったという相談が少しずつ増えてきています。そのため、まずは注入治療から試してみることをお勧めしています。注入だけでもかなり改善は期待できます🌝

注入する製剤は10年以上ずっとヒアルロン酸を使用してきました。気に入らなければ溶かすこともできますし、比較的アレルギーも起こしにくいのでとても使い勝手がいいからです。ただ、入れたヒアルロン酸が青く透けたり、時間の経過とともに下に溜まってくる傾向があるのでどうしても100点満点の治療ではありませんでした。そこで2年くらい前からエランセを使用するようになったのですが、目の下に注入した際に一定の確率で腫れや硬結を起こしていました。10人中9人の方が満足されても1人の方が不満足の結果では、なかなかいい治療とは言えません。(目の下以外でのトラブルはないです。)そこで今年から始めたのがbFGF(トラフェルミン)治療です。もともと足の潰瘍などでスプレーとして使用されているものですが、昨今の美容医療の中で医師の裁量のもと、ボリュームアップ目的の注射薬として少しずつ使用されている製剤です。当初は各ドクターが手探りで治療していたため、濃度や使用量が定まっておらず、膨らみすぎたりボコボコしたりした失敗症例が多数出てしまい、形成外科学会でも常に注意喚起されていました。しかし、その後少しずつですが、うまく使えばとてもいい治療だということで学会でも見直されるようになってきました。自分もクリニックで使用するにあたり、何かあったら困るので8年前にまずは、自分の顔に試してみることにしました。ちょっと怖かったですけど😖治療後2週間です。右は控えめですが左はほぼ改善しています。チンダルもなくその後も位置が変わることもありませんでした。

そして家族→スタッフ→仲のいい営業の方→常連の患者さんという形で少しずつ試しましたが、(多分みんな入れたことも忘れてると思いますが)今も全く違和感はありません。

そこで今年の7月8月にFGFに非架橋ヒアルロン酸をブレンドしたFGFgel治療をモニターとして50人くらいの方に施術させていただきました。今日現在特にトラブルもなく皆さん7～8割の改善をしている印象です。線維芽細胞が増える量に個人差があるので少し控えめに行っています。足りないようであれば安定した半年以降に半額で再注入いたします。

この治療は溶かせないので、適切な量を適切な場所に入れないといけません。ただでさえ難しいとされる部位なので、術者はある程度ヒアルロン酸注射治療で技術を高めておく必要があります。自分は目の下の注射治療だけで延べ数千人は治療を行っているのでそれなりの経験は積んでいるつもりです🏋 でも、「私、失敗しないので」とは言えません。失敗しなくても100人あるいは1000人治療すれば必ず何かしら起こりますから。